徳島市の高齢者施設で、清掃員の男が同僚の40代女性を刃物で刺してけがを負わせて逃走した事件で、徳島名西署は14日、殺人未遂の疑いで、同市中島田町4、アルバイト清掃員の容疑者の男(66)を逮捕した。男は指名手配されており、鳴門市の撫養川沿いの休憩所にいたところを鳴門署員に確保された。「殺そうと思って刺したことに間違いない」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、12日午前7時ごろ、施設敷地内で女性を待ち伏せして突然押し倒し、殺意を持って胸など数カ所をナイフで突き刺したが、抵抗されたため未遂に終わったとしている。女性は全治半月のけがを負った。

 徳島名西署などによると、男は14日午前10時すぎ、鳴門市撫養町のうずしお橋東詰めにある休憩所のベンチに座り、たばこを吸っていた。警戒中の鳴門署員が見つけて職務質問し、犯行に関わったと認めたため任意同行した。犯行に使われたナイフは所持しておらず、県警が捜索している。逃走に使ったとみられる自転車は休憩所の近くに止めていた。

 男は発見時、白のTシャツに作業用ズボンを着用し、携帯電話や現金約1万円入りの財布、衣服などが入ったリュックサックを持っていた。

 男は犯行直後に現場から逃走し、徳島名西署は事件発生を周辺の小中学校に知らせた。ただ詳しい内容については約12時間にわたって公式発表せず、不審者情報などを登録者に届ける県警の「安心メール」も送信しなかった。報道各社や徳島市教委には保護者らからの問い合わせが殺到し、インターネット上で臆測やデマが飛び交った。

 こうした状況を受け、署は男の逮捕から約20分後の14日午前11時25分、安心メールで「殺人未遂事件の犯人を逮捕した」と周知した。