新商品を試作する徳大生ら=三好市西祖谷山村の民宿「楽校の宿あるせ」

 徳島大の学生らが、三好市西祖谷山村の住民と連携し、地元で食べられている雑穀類を生かした新しい商品づくりに取り組んでいる。県西部を訪れるアウトドア志向の観光客をターゲットに、おやつ感覚で手軽に味わえる商品を作り、祖谷の名物として売り出す。

 県西部の地域おこし協力隊員が設立した美馬市のツアー企画会社「AWA―RE(アワレ)」が提案。アワレ社でインターンシップ中の学生3人が開発に加わった。

 アワレ社の井上琢斗取締役は、祖谷地方で育まれてきたソバなどの雑穀や根菜を生かした食文化に着目。観光客が持ち歩き、おにぎりやようかんのような感覚で食べられる商品開発を思い立った。

 若者の地元定着を目指した国の助成金を活用し、三好市西祖谷山村有瀬の民宿「楽校の宿あるせ」(旧有瀬小学校)の運営メンバーに協力を呼び掛けた。

 学生3人は6月からレシピや販路拡大策を話し合い、8月に「楽校の宿」を運営する生活改善グループ「有瀬つくし会」の岡﨑久子会長(75)らと一緒に試作した。

 ゴボウのきんぴら、野菜のみそあえなどの4種類の総菜を使い、小麦粉を練った皮でくるんだ。今後、小麦粉の配合を見直すなどして完成させ、来年1月に地元住民に完成品を披露する。

 アワレ社は、地元の食品製造業者が皮作りを、住民が中身の調理をそれぞれ担当する仕組みを想定。複数の業者に製造してもらい、「楽校の宿」で毎月開いている山茶カフェや県西部の交流・宿泊施設で販売する。

 徳島大理工学部3年眞野雅己さん(21)は「作業を通して地元の人たちの温かさに触れられる。いい商品にしたい」と話している。