利己的な考えを戒め、「誰かを愛して」と呼び掛ける寂聴さん=京都市の寂庵

 徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(94)が18日、京都市の寂庵で法話の会を開いた。地震や豪雨、紛争などで期せずして過酷な状況に陥った人が国内外を問わずいることに触れ、「幸せは自分一人で実現するものではない。周りの人を幸せにする生活を送って」と呼び掛けた。

 約150人が参加した。寂聴さんは「自分さえ良ければ良い」という利己的な考え方を戒め、「何があるか分からない世の中だからこそ、この世で巡り合った縁を大切に生きましょう」と訴えた。

 秋の彼岸が近づき、自身の死生観についても言及し、「肉体は滅びても魂は残る。魂が残っているからいつまでも忘れないのだろう。亡くなった人がよく夢に出てくるから、『あの世はある』と本当に思うわ」と話した。