後部ガラスが割れた軽ワゴン車

写真を拡大 小松島市が返送した請求書に添えられていた書面

 9月の台風21号の影響で徳島県小松島市営団地の樹木の枝が折れて駐車場の車が破損した際、当初は市が修理すると所有者らに説明していたにもかかわらず、その後撤回していたことが18日分かった。市は誤解を招いたと非を認めた上で「市に法的責任はなく、費用負担はしない」と主張。市職員の立ち会いを経て修理に取り掛かっていた業者は憤っている。
 

 市などによると、台風21号が県南部に上陸した9月4日、同市中郷町豊ノ本の市営豊ノ本団地の駐車場に止まっていた軽ワゴン車2台に樹木の枝が折れて当たり、後部ガラスが割れたり、車体に傷が付いたりした。

 車を所有、使用していた住民2人が市に連絡。訪れた市住宅課職員から「修理とレンタカーの費用は負担する」などと説明を受けた。このため警察や損害保険会社には連絡しなかった。

 翌5日、2人から依頼を受けた市内の自動車修理会社で、市職員ら立ち会いの下、破損部分を確認。同社はレンタカーを2人に貸し出して修理を始め、見積書を市に提出した。

 見積書を受け取った市が検討した結果、市が費用を負担する事案に該当しないと判断。同社に修理を中止するよう連絡し、所有者2人に負担しない旨を伝えた。納得できない同社は市に修理代とレンタカー代計103万8671円の請求書を郵送したが「お受けすることが出来ません」という書面と共に返送された。

 市住宅課によると、国家賠償法に基づき、市には地震や台風などの大規模災害の賠償義務はないと結論付けたという。

 市住宅課の柏木義雅課長は「当初、市の免責条件などを十分把握せず、期待させる回答をしてしまった。ただ、見積書を出す前に修理を始められると対応のしようがない」と釈明した。

 所有者の女性は「市の説明を信じて修理を依頼したのに」と困惑している。修理会社の社長(71)は「市が費用を払ってくれるのか何度も確認し、信用していた。修理の途中で説明を撤回されて裏切られたような気持ちだ。市は責任を取ってほしい」と怒りをあらわにしている。