前半29分、徳島の杉本太(中)のシュートがGKの好セーブに阻まれゴールならず=調布市の味の素スタジアム

写真を拡大

 明治安田J2第38節最終日は21日、東京都調布市の味の素スタジアムなどで9試合が行われ、徳島ヴォルティスは1-2で東京Vに敗れ4連敗を喫した。通算成績は16勝6分け16敗で勝ち点は54のまま。残り4試合を全勝しても勝ち点は66で、同70の首位松本と同69の2位大分を上回れず、J1自動昇格の可能性が消えた。

 次節で徳島が敗れた場合、プレーオフ進出も消える。序盤に失点した徳島は後半20分にバラルが表原のクロスに合わせて一時同点に追いついたが、ロスタイムに右サイドから崩され、勝ち越された。次節の徳島は28日午後2時から、鳴門ポカリスエットスタジアムで7位で勝ち点64の横浜FCと対戦する。

 今季どんなに苦しい試合後も精いっぱい、言葉を紡いできた徳島の岩尾主将がなかなか口を開けなかった。「やらなきゃいけない気持ちと、現実とのギャップが・・・」。絞り出すようにそこまで話すと、再び口をつぐんだ。

 約1年前、最終戦を落としたこの場所でどれだけ多くのサポーターが悔し涙をこぼしただろう。味の素スタジアムでの東京V戦はJ1昇格プレーオフ(PO)進出への大事な一戦というだけでなく、今季のチームスローガン「巻土重来(けんどちょうらい)」の原点でもある。それが十分すぎるほど分かっていただけに、選手の失意も大きかった。

 「昨年の最終戦はサッカー人生の中で一番覚えている悔しい試合」と話すDF井筒。粘り強く守ったが、最終盤に相手の決勝ヘッドを許し「(マークを)付ききれていれば勝ち点1が取れたと思うので・・・」と肩を落とした。

 サイドで全力疾走を繰り返した表原は「最初の失点が全て」と悔しがった。後半、相手DF2人のマークをかき分けてバラルの同点弾をお膳立てするなど攻撃の起点になっただけに「勝てた試合」と落胆。負傷退場したシシーニョの後を受けて出場した内田裕は「先制点を取れないことがチームの現状を表している」と首を振った。

 PO進出は風前のともしびとなった。それでもわずかな奇跡を信じて勝利を追い求めるしかない。力なく頭を下げて一礼するイレブンにサポーターからエールが飛んだ。