宣言文を朗読し、防災意識の向上を誓う津田中生(手前)と半田中生(画面)=アスティとくしま

 昭和南海地震から70年を迎えた21日、防災・減災の大切さを考えてもらうために徳島県が開いた「昭和南海地震70年の集い」は、午後からも徳島市のアスティとくしまでメモリアル行事が行われた。被災体験の伝承に取り組む「語り部」は津波からいち早く逃げることの大切さを訴え、次代を担う中高生は災害を迎え撃つ決意を宣言。参加した約1500人は、近い将来発生する南海トラフ巨大地震に向け、防災の誓いを新たにした。

 昭和南海地震70年式典では、この地震で被災した阿南市福井町湊の豊田邦和さん(87)が体験談を語った。津波の襲来を察知して自宅の裏山に避難したエピソードを踏まえ、「とにかく早く逃げて助かることが大事。命あっての物種で、それこそが津波への心構えだ」と呼び掛けた。

 この70年間に県内で起きた自然災害を新聞記事やニュース映像で振り返る企画では、1950年に大きな被害をもたらしたジェーン台風や、県南を中心に千棟以上が床上浸水した60年のチリ地震津波を紹介。4月の熊本地震や10月の鳥取中部地震で被災地支援に携わった26の団体や病院、企業に対する知事感謝状の贈呈式もあった。

 徳島市の津田中学校のほか、テレビ中継で参加したつるぎ町の半田中学校、海陽町の海部高校の生徒が日頃の防災活動を報告し、最後に「学んだ知識や行動を地域に広げ、災害を迎え撃つ社会を支える」とした「未来への宣言」を読み上げた。