『チケット高額転売の現状と規制法案を語る』に出席した、(左から)浮島とも子氏、伊藤信太郎氏、中西健夫氏、松田誠氏、藁科義弘氏、阿部聖彦氏、奥田匡彦氏 (C)oricon ME inc.

 音楽ライブやスポーツイベントのチケット高額転売問題に対する規制法案の成立を進めるライブ・エンタテインメント議員連盟および、同問題の解決に取り組む日本音楽事業者協会と日本音楽制作者連盟、コンサートプロモーターズ協会らが11月7日、「チケット高額転売の現状と規制法案を語る」と題したフォーラムを開催した。これは「文化省」創設を目指し、開催している連続フォーラム「今こそ文化省!」の一環として実施された。

【写真】『チケットキャンプ』の不祥事について改めて謝罪した、ミクシィ取締役執行役員・奥田匡彦氏

■ミクシィ取締役執行役員・奥田匡彦氏も出席し、不正転売対策の現状を報告

 同フォーラムには、ライブ・エンタテインメント議員連盟幹事長・平将明氏、コンサートプロモーターズ協会会長・中西健夫氏をはじめ、舞台関連では、松田誠氏(2.5次元ミュージカル協会代表理事)、阿部聖彦氏(帝国劇場支配人)が、スポーツ業界からは川崎フロンターレ代表取締役社長・藁科義弘氏が登壇。さらに、「チケットキャンプ」を運営するフンザを買収し、チケット転売事業を行っていたミクシィからも取締役執行役員の奥田匡彦氏が出席。「チケット高額転売」に対する取り組みが報告された。(※「チケットキャンプ」は高額売買や商標権侵害等により18年5月末で閉鎖)

 中西氏は、改めてこれまでの取り組みを説明したうえで、「何よりも大切なのは法規制がないこと。賛否両論はあったが、議連でも何度も議論を重ね、秋の臨時国会へ議員立法として提出できるところまで準備はできた」とコメント。さらに、「東京オリンピック・パラリンピックを控えている日本が率先して法整備することが大いに意味のあること」と強調した。

 なお、同法案は、「何人も、特定興行入場券の不正転売をしてはならない」、「何人も、特定興行入場券の不正転売を目的として特定興行入場券を譲り受けてはならない」と明記し、“不正転売”については、「興行主の事前の同意を得ないでする特定興行入場券の“業として行う”有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするもの」と規定している。また、罰則については、「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金または併科」としている。

■議連幹事長「完成度の高い法案になったと自負している」

 同法案の内容を改めて説明した平氏は、「世界を見渡しても、モデルになるような法律がないなかで、我々も議論を重ねてきた。チケットを不正入手するボットを規制することも考えたが、より本格的に法規制を作る必要があるという結論に至った。ただし、シェアリングエコノミーを守ることも重要。そうしたことを勘案していくなかで議員立法という形となった。完成度の高い法案になったと自負している」とコメント。続けて、「なんとしても今国会で成立させたい」と力強く語った。

 また、奥田氏は、「11月3日に「チケットキャンプ」が世間をお騒がせした事をお詫びする広告を出させていただきました。また、本日このようなフォーラムが開催されるということで、不正転売対策に取り組まれている皆様にお詫びしたく、急きょ参加させていただきました」と語り、「チケットキャンプ」の一連の不祥事を改めて謝罪した。

 さらに奥田氏は、「「チケットキャンプ」は転売サービスのなかでは7割強のシェアとなっていました。ここで得られたデータについては、今後の法規制や正規の二次流通サービスの開発などに活用いただけるようにご提供していきたい」と説明。積極的に不正転売対策に向けて協力していく姿勢を示した。

 エンタテインメント業界、スポーツ業界に加えて、インターネット業界からもこの問題の解決に向けた積極的な取り組みも始まりつつある。来年にはラグビーのワールドカップの日本開催を控え、さらに東京五輪・パラ五輪のチケットも年明けには発売を開始するなか、まずは今国会での法案成立が大いに期待される。


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