徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(93)が17日、京都市の寂庵で今年初めての法話を開いた。長野県軽井沢町で起こったスキーバス事故などに触れ「死んだ人の魂は愛する人の下に帰る。被害に遭った人のことを忘れず、皆さんが元気でいることが何よりの供養」と話した。

 約160人が参加した。寂聴さんは、不慮の事故や病気で身内を亡くした人の心境を気遣い、あらかじめ寿命が決まっているとする仏教の「定命(じょうみょう)」という考えを紹介。「定命と言っても、愛する人と死に別れるのは何よりつらい。でも悲しんでばかりいると、亡くなった人もつらいのよ」と優しく語り掛けた。

 戦争にも言及し「人を恨む気持ちは新たな恨みを生み、争いになる。許し、恨みを断ち切り、子や孫を殺す戦争を起こさないようにしましょう」と呼び掛けた。