24時間走世界一の経験を鳴門市の2連覇に役立てたいと意気込む石川主将=鳴門ウチノ海総合公園

 第64回徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)に出場する鳴門市の石川佳彦主将(日亜化学)は、格別の思いで号砲を待つ。7月の24時間走世界選手権で優勝するなど、今年は長距離ランナーとして新境地を開いた。「世界を相手に戦うことで視野が広がった。この経験を勝利につなげる」。常勝チームのリーダーとして2連覇へ意欲を見せる。

 石川は2012年、慣れ親しんだ駅伝やマラソンから24時間走や100キロマラソンといった「ウルトラマラソン」に主戦場を移した。通常のマラソンに限界を感じ、「トップに立てる可能性がある次の舞台に挑戦したい」と決断した。
 
 24時間走の場合、眠らずに250キロ以上を走る。レースは過酷だが、練習はマイペースを心掛ける。地道なトレーニングが実を結び、昨年12月に東京であった24時間走は初挑戦で初優勝。今年は国内外の「ウルトラマラソン」7レースに出場し、7月の24時間走世界選手権を含め、6レースで優勝した。
 
 徳島駅伝は大麻中1年で初出場を果たし、今回で17回連続出場となる。社会人3年目の10年には主将に就任。大塚製薬勢など実力選手がエース区間を任される中、主につなぎ区間で力を発揮しチームを6度、優勝に導いた。
 
 現在、42・195キロ未満の距離を走るのは徳島駅伝だけ。競り合いや突っ込みどころなど、レース勘を磨くために欠かせない舞台で「自分の長距離走の原点。チームから必要とされる限り続けたい」と言い切る。
 
 世界の頂点に立った今、新たな気持ちで常勝軍団をまとめる。2連覇が懸かる今大会も「常に優勝を間近で見てきた。だからこそ勝ちにこだわる」と意気込む。若い世代に駅伝以外の魅力も伝えたいと考えていて「自分が走る姿を見て何かを感じてもらえたら」。世界一の経験と自信を惜しみなくチームに注ぐ覚悟だ。