老朽化し、改修されることになった貞真寺の山門=美馬市脇町脇

 徳島藩筆頭家老を務めた稲田家ゆかりの貞真(ていしん)寺(美馬市脇町脇)の山門が老朽化して崩壊の恐れがあるとして、地域住民有志が改修に乗り出す。約60年前に焼失した本堂を昨年再建した「復興の会」(会長・矢野通玄兼務住職)が寄付を呼び掛けている。

 貞真寺は、徳島藩祖・蜂須賀家政に従い徳島に入った脇城代・稲田植元(たねもと)が1595年、母の貞真尼を弔うため創建した。1955年に本堂が焼失したが、山門は火災を逃れた。焼失した本堂が有志でつくる復興の会が寄付を募り、昨年再建された。

 山門は築約400年の市指定有形文化財。老朽化に加え、2015年7月の台風11号で東の屋根が壊れて雨漏りするようになった。有志は脇町繁栄の礎を築いた稲田家の功績を残そうと、市教委の許可を得て改修することにした。

 建立時の建築様式を保つため、文化財保護の経験のある業者などが山門をいったん解体し、部材を補修して再度組み立てる。来年2月に着工、5月の完成を目指す。必要な費用は約1200万円。市の助成は最大200万円で、残りは寄付で賄う。

 矢野兼務住職は「本堂、山門を残すことで、地元の人に稲田家をしのんでほしい」と話し、協力を呼び掛けている。問い合わせは矢野兼務住職<電090(5147)7596>。