2015年12月の神山町議選(定数10)で無投票当選した町議5人が、立候補を検討していた元町議の男性に出馬断念を働き掛け、選挙後に現金計50万円を渡したとされる疑惑を巡り、5人全員が金銭の授受があったことを認める文書をまとめ、12日の町議会全員協議会で報告する見通しであることが10日、分かった。金銭の趣旨については「餞別(せんべつ)で、選挙絡みではない」と説明するとみられる。徳島新聞の取材に対し、5人のうちの1人が明らかにした。

 昨年12月22日に開いた町議会全員協で、疑惑解明に向けて、5人それぞれの主張を文書に取りまとめるよう提案した議員が取材に応じ、内容について明かした。

 この議員は「(元町議への)金銭の授受は認める。餞別だった」と答えた。文書は5人の連名で全員協に提出するが、その後の出処進退については「(全員協の)流れでどうなるか。私個人では分からない」と語った。

 5人は文書で、元町議に渡した現金の趣旨について、長年町政に携わったことへのねぎらいや議員報酬を失った後の生活に役立ててもらおうとの気遣いなどと主張する見通し。

 5人の文書作成を担当する弁護士は「文書は(疑惑の)釈明ではなく、事実関係を明らかにする書面」とし、報道陣にも公開するとした。

 全員協では、残る町議5人が、文書の内容をどう判断するのかが焦点となる。複数の町議は「町民の理解を得られる中身かどうかが重要」と話した。

 15年の神山町議選は前回より2議席少ない定数10で行われ、現職7人、新人3人が無投票当選した。当初、立候補を検討していた男性に対し、町議5人が出馬断念を働き掛け、選挙後に現金を渡したとされる。男性は「選挙から下りてくれという意味だった」と主張。選挙後の15年12月末に50万円を受け取ったものの、16年1月初旬に返したとしている。