世界選手権で、力を合わせて激流を乗り越える「ザ・リバーフェイス」。三好市はラフティングを生かした社員研修の企画に乗り出す=昨年10月9日、同市山城町西宇の吉野川

 吉野川上流でのラフティングを社員研修に活用してもらおうと、三好市は来年度、企業や団体向けのツアー企画に取り組む。昨秋に日本初の世界選手権を開催した実績を生かし、チームワークの必要な競技体験が社員の団結力を高めるとPRする。市内での宿泊とセットにすることで、地域の経済活性化につなげたい考えだ。

 ツアーのコースは、世界選手権の会場となった三好市山城町西宇の観光施設「ウエスト・ウエスト」付近から山城町大川持の阿波川口駅付近までの約8キロ。準備や昼食などを含めて朝から夕方までラフティングを体験した後、市内の宿泊施設で座学などの研修をしてもらう。

 市が企業や団体からの希望を受け、ラフティングツアー業者と宿泊施設をあっせんする形を想定。市内に拠点を置くラフティングツアー業者14社と高知県大豊町の6社に協力を呼び掛ける。このうち宿泊施設を備えているのは5社だけのため、ホテルや民泊にも協力を求める。

 市はツアーPRのため、今春、新規採用職員の研修にラフティングを組み込み、その様子をまとめた動画を作成する。激流下りを通じて職員の団結力が高まることを企業や団体の人事担当者に売り込む。

 市から高知県大豊町にかけての吉野川上流には年3万~4万人がラフティングに訪れているが、日帰りの場合は地域への経済効果が薄い。このため、チームワークを深めるのに役立つラフティングを呼び水に、泊まりがけの社員研修を誘致することにした。

 昨秋のラフティング世界選手権では、地元を拠点に活動する女子チーム「ザ・リバーフェイス」が世界一に輝いた。市ラフティング世界選手権推進室は「新入社員同士の横のつながりを深められれば、早期離職の抑止になる。世界一のチームを育んだ吉野川とラフティングの可能性を広げたい」としている。