[上]若い女性を含む多くの来場者でにぎわう「活撃 刀剣乱舞」の原画展会場=徳島城博物館[下]居合の練習に励む城西高校の女子生徒=同校

 日本刀に興味を持ち、名刀を展示する博物館を巡ったり、実際に武道を習ったりする「刀剣女子」が徳島県内でも増えてきている。徳島城博物館で開催中の企画展「鐡華繚乱(てっかりょうらん)」(実行委、徳島市、徳島新聞社主催)にも連日、大勢の若い女性が詰め掛けており、熱い視線が注がれている。

 県内の高校で唯一、授業に「居合道」を取り入れている城西高校(徳島市)。2年生の自由選択授業の一つで例年は10人程度が選択し、そのほとんどが男子だが、本年度は女子生徒3人が選択した。週2回の授業で、刀の握り方や置き方、古くから伝わる「形」の動きなどを学んでいる。

 20日には校外学習の一環として、女子生徒らが「鐡華繚乱」を見学した。榎本華凜(かりん)さん(17)は「練習を始めて4カ月くらいで刀をうまく振ることができ、空気を切った音がした時は感動した。本物の日本刀は一本一本の刃文が違い、光に輝く姿がすごく美しい」と笑顔で話す。

 刀剣女子は全国的にも増えており、名刀を求めて全国各地の博物館や美術館を巡る女子も少なくない。徳島市職員石川奈緒美さん(26)=阿南市那賀川町=もそんな一人だ。

 2015年から2~3カ月に1度は東京国立博物館をはじめ、石川県立美術館や備前長船刀剣博物館(岡山県)など、各地の博物館を訪問。さまざまな名刀の刃文や地鉄(じがね)(表面の模様)の美しさを鑑賞するほか、歴代の所有者の逸話などを学芸員から聞き、その刀剣が持つ歴史的背景も楽しんでいる。

 室町時代に活躍した美濃(岐阜県)の刀工・孫六兼元の刀が好きという石川さんは「名刀それぞれに個性があり、歴史がある。見ていて飽きない」と目を輝かせた。

 若い女性が刀剣に引きつけられるのは、どういう理由からだろう。榎本さんも石川さんも、擬人化した名刀を育成するオンラインゲーム「刀剣乱舞」などをきっかけに、日本刀に関心を持ち始めたという。

 城西高で居合を指導し、「鐡華繚乱」の展示解説も担当した坂本憲一さん(70)=阿波市市場町八幡、全日本剣道連盟居合道8段教士=は「きっかけはどうであれ、若い人が刀剣の鑑賞や、その歴史的背景に興味を持ってくれるのは良いこと。日本の伝統文化の理解と振興につながってくれれば」と話す。

 「鐡華繚乱」は2月12日までで、人気アニメ「活撃 刀剣乱舞」の原画展も併催している。