あさの死骸を調べる獣医師=鳴門市大麻町三俣

 徳島県鳴門市大麻町で昨年3月に生まれたコウノトリの雌「あさ」の死骸が9日、同町内で見つかった。死因は不明だが、検査の結果、鳥インフルエンザには感染していなかった。

 午後0時50分ごろ、コウノトリを観察していた40代男性が、同市大麻町三俣の高徳線の線路東側の水路付近であおむけの状態で死んでいるあさを発見し、県などでつくるコウノトリ定着推進連絡協議会に連絡した。あさは胸に穴が空き、血が付着しており、周辺に白い羽が散乱していた。

 県や市の職員、獣医師が現場で採血して鳥インフルエンザの検査を行った結果、陰性だった。専門機関で死因を調べる。

 複数の観察者によると、この日早朝、あさが現場付近の畑で羽を休める姿が確認されていた。

 兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園(豊岡市)によると、ふ化から1年以内の個体は、けがをしたり死んだりする確率が高い。昨年、徳島や兵庫、島根、福井、千葉の5県で巣立ちした計32羽のうち6羽が死んでおり、あさは7羽目。

 あさは、鳴門市大麻町で昨年生まれた3羽のうち唯一の雌で、6月2日に最初に巣立った。巣立ちは1971年に国内の野生種が絶滅して以降、豊岡市とその周辺以外では初めてだった。

 協議会の竹村昇会長(65)は「寂しいが自然の宿命で仕方ない。残るきょうだいは無事に育ってほしい」と話した。