【上】徳島ジャズストリートの演奏風景=2017年8月、徳島市秋田町【下】第60回徳島ジャズストリートのポスター。太田純一郎さんをしのび、ドラムの絵がデザインされている

 徳島市秋田町周辺の会場で一斉にジャズライブが展開されるイベント「徳島ジャズストリート(ジャズスト)」が今年30周年を迎えた。25日に第60回大会がライブハウスやジャズバーなど12会場で行われ、県内外のプロ・アマチュアバンド32グループが計48公演で節目を祝う。

 注目のゲストは「ゴリゴリパワーバンド」「北床宗太郎ジプシー・ジャズ・ユニット」「ブラックキャンディー」の3グループ。

 「ゴリゴリ」のボーカル情家(じょうけ)みえさんは県内の大学に在学中、ジャズに目覚めた。「北床」のベース玉木勝さんは徳島市立高校オーケストラ部時代にジャズを始めるなど、徳島ゆかりのミュージシャンの演奏を堪能できる。

 徳島を拠点とするバンドも見逃せない。徳島市のピアニスト後藤美穂さんは、「後藤美穂&フレンズ」のバンド名で出演する。ジャズスト創設メンバーで昨年11月に他界したドラマー太田純一郎さんが「太田純一郎&フレンズ」として出演していたことにちなみ、看板ドラマーをしのぶ。

 第1回大会から出演する徳島市のピアニスト佃洋子さんも、「ヨーコ・バーボンストリート」を率いて演奏する。

 ジャズストの特徴は参加店舗への出入りが自由なこと。1時間ごとに各会場で行われるライブの“はしご”が楽しめることから、毎回約1200人のファンが訪れる人気イベントとして定着した。

 実行委会長でジャズクラブ「スウィング」を経営する久津和安江さん(59)=徳島市秋田町2=は、「会場となる店」「出演するバンド」「ライブを聞きに来るファン」の三者がうまく解け合えた点を、長く続けてこられた理由に挙げる。

 ジャズストへの出演が各バンドの目標にもなっており、ジャズ文化の裾野を広げた功績は大きい。久津和さんは「これからも生演奏の迫力とジャズの楽しさを提供し続けたい」と話している。