平谷八幡神社の秋祭りで、境内を歩くおしろいを塗った氏子=昨年11月3日、那賀町平谷(連記かよ子さん提供)

 参加者や観客の顔におしろいを塗り、墨で魔よけの文字を書くことで知られる平谷八幡神社(那賀町平谷)の秋祭りが存続の危機に直面している。約380年続く伝統行事だが、おはやしを奏でる地元の小中学生が不足し、今後も増える見込みはない。3月にも、「若連」と呼ばれる20~50代の氏子が集まり、祭りの方向性について話し合う。

 同神社の秋祭りは、毎年11月3日に行われる。顔におしろいを塗り、墨で文字を書いた小中学生が「かきだんじり」(担ぎだんじり)に乗って、太鼓やかねでおはやしを奏でる。他には若連が独特の所作を繰り返して参道を進むお練りや、若連以外の氏子も加わるみこしがある。

 秋祭りは江戸時代から約380年間続き、明治期初め頃からおしろいを塗ったり、魔よけの文字を書くようになったという。

 昨年の秋祭りには、地元の小学2年生と中学1年生が1人ずつ参加し、おはやしを奏でた。5人程度が望ましいが、近年は2~3人しか集まらない。

 2016年は別の地域の小中学生3人に手伝ってもらった。しかし部活動の大会が重なったり、おはやしの練習時間の確保が難しかったりするため、別の地域から簡単には招けない。

 若連の折坂昌三さん(33)=小売業=によると、今年は地元の小学生は1人しか見込めず、だんじりやお練りのほか、白塗りや文字書きもできなくなる可能性があるという。

 若連は3月にも祭りの方向性について話し合う。折坂さんは「みこし以外はできなくなってしまうかもしれないが、祭りは続けられるようにしたい」と話している。