「家族には安心感を与える役割がある」と話す綾戸さん=小松島市横須町の市総合福祉センター

 小松島市医師会の市民公開講座が25日、同市横須町の市総合福祉センターで開かれ、ジャズシンガーの綾戸智恵さん(60)が母の介護体験について語った。

 脳梗塞になった母(93)を約15年前から介護している綾戸さんは、過労で1年半休業するなど当初は一人で思い詰めていたという。母に注意しても、忘れられることにいら立っていたが、「接し方を変えることで、母の態度が和らぎ、介護が楽になった」と振り返った。

 具体的には、食事後に「食事はまだか」と言われても「食べたでしょ」と言い返さずに「足りなかった?」と声を掛けたり、車いすに座る母の目線に合わせて語り掛けたりして威圧感を与えないよう工夫した。綾戸さんは「認知症になっても感情は残る。家族には安心感という薬を与える役割がある」と訴えた。

 同市江田町腰前の都川知子さん(69)は「将来、介護が必要になった場合に備え、家族と考えておきたい」と話した。