浄水場の水位を確認する那賀町職員=27日午前10時ごろ、那賀町役場本庁舎

 徳島県那賀町鷲敷地区1025世帯で続いていた断水が27日、解消された。全面復旧は、21日の断水開始から7日ぶり。28日と3月1日にまとまった降雨が見込まれ、町民の節水などで2カ所の浄水場の水位も安定しているため。浄水場への工業用井戸水の配水も27日でいったん終了し、その後は水位を見て判断するという。

 町環境課によると、鷲敷地区に給水する仙カ谷、さくらの両浄水場の貯水率は、26日午前10時時点で約80%。同日中は、工業用井戸水を浄水場に給水して水量を確保する。

 鷲敷地区では、断水が始まった21日から休業する飲食店が相次いでいたが、午前6時から給水が始まると、営業を再開した地区内の飲食店主らは安堵(あんど)の表情を浮かべた。日本料理店「いわさ」(同町和食)の岩佐美佳さん(40)は「断水期間中に約100人の予約があったが、料理が提供できないので断った。ようやく営業できるのでほっとしている」と話した。

 介護老人保健施設「ケアホーム鷲敷」(同町和食郷)では、入居者の入浴を取りやめたり入浴時間を短縮したりして対応していた。職員は「終わりが見えなかったので不安だった。断水が解消されてよかった」と語った。

 26日には、臨時休校していた那賀高校が授業を再開。パンなどで給食賄っていた鷲敷小学校と鷲敷中学校には、相生学校給食センター(同町延野)から配食された。27日以降は通常通り、鷲敷学校給食センター(同町和食郷)から届けられる。町鷲敷デイサービスセンター(同町和食郷)も26日再開した。

 断水解消に伴い、無料入浴券の配布は26日で終了。家庭での入浴などで水位が大幅低下した場合、浄水場に配水する給水車を増やすなどして対応する。断水していない中山地域から給水できるよう約300メートルのパイプでつないだが、当面、同地域からは通水しないことも決めた。

 町環境課の岡川雅裕参与は「浄水場の渇水そのものは解消していないので、引き続き節水を呼び掛ける」と話した。