水量読み 仕掛け設置

高知県西部を四万十川が流れる。全長196キロの大河は多種多様な生物を育み、太平洋に注ぐ。


浅瀬に仕掛けたゴリ漁の籠を確認する西岡健さん=高知県四万十市佐田

 河口から15キロほど上流、四万十市佐田に佐田沈下橋がある。増水すると水中に姿を隠すこの橋を渡りながら、透明度の高い流れをのぞき込むと、簡素な仕掛けが見えた。ゴリの「上り落としうえ漁」だ。

ゴリは3~5センチほどの淡水魚で、川底にへばりついて生活するハゼの仲間。川を上ろうとするところを、浅い瀬に立てた高さ30~40センチの簾(す)で進路を変え、その先に仕掛けた籠で捕る。卵とじや唐揚げ、つくだ煮にして味わう。近くに住む西岡健さん(63)

は、流域では数少なくなった川漁師の1人。ゴリ漁は3月に始まり、アユやカニ漁を挟みながら11月中旬まで続く。

簾を設置する場所は水量や流れによって変える。長年の経験が、同じように見える川の表情の違いを読み取る。「水質は変わったが、この川を見詰め続けたい」と西岡さん。

川とともに生きる。(写真と文・反田浩昭=高知新聞)

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