帝京大対明大 後半15分、トライを決める帝京大の秋山(右下)=秩父宮

 【全国大学ラグビー選手権決勝=帝京大21-20明治大】かつてない苦しい決勝を乗り越えて帝京大が9年連続の頂点に立った。前半は明大の重圧に押され7―17。過去8度の優勝で、リードされて折り返した決勝は一度もなかった。それでもチームに植え付けられた自信が王者を支えた。
 
 流れを変えたのは阿波市出身のロック秋山大地=3年、つるぎ高出=のトライだ。PGを決められて7-20とさらにリードを広げられた後、反撃開始。後半15分、FWが連続攻撃で畳み掛け、最後に秋山が左中間に突っ込んだ。「自分がやるべきことは体をぶつけていくこと。チームを勢いづけることができた」と喜んだ。
 14―20の後半20分、相手の波状攻撃に耐えて反則を誘った直後に素早い再開で虚をつき、自陣から一気に前進して防御を崩していった。最後はFB尾崎の個人技からCTB岡田がトライ。WTB竹山のゴールも決まって試合をひっくり返した。「厳しい時間帯も楽しみ、内容の濃い試合にしようという全員の思いが逆転につながった」と秋山は振り返る。
 
 今季から日本選手権の大学枠が廃止されたことが選手の自覚を促した。打倒トップリーグを目指してきたチームづくりを知る4年生を中心に「高いレベルでやろう」と練習の質を求め続けた。尾崎は「自分たちで良くしていく意識は、4年間で一番強かった」と語る。
 
 FWの強さで勝った連覇の序盤から、現在は硬軟自在のプレーで王座に君臨する。初の大学選手権決勝で結果を出した秋山は「これから10連覇への挑戦が始まる。本気の練習とチャレンジを続けたい」。岩出監督は「(チームは)まだまだ伸びる要素がある。一から積み上げていく」と意欲を新たにした。