徳島ヴォルティスに新加入した若手選手。左からMF渡井、MF井澤、FW坪井=徳島スポーツビレッジ

 「巻土(けんど)重来」を期すJ2徳島ヴォルティスは今季、11人の新戦力を迎え入れた。中でもMFの渡井理己(18)=静岡県出身=と井澤春輝(18)=宮崎県出身=、FW坪井清志郎(18)=富山県出身=の3人は今春、高校卒業予定の10代の若武者だ。連日の猛練習の中で先輩たちに交じって切磋琢磨(せっさたくま)し、才能を開花させようとしている。

 「(練習の成果は)まだまだ」。あどけなさが残る表情でキャンプの感想を話す渡井。168センチと大きくはないが、卓越したドリブルで前線を活性化し、1月の讃岐との練習試合では攻撃の起点となった。

 全国制覇を達成している高校サッカーの名門、静岡学園高でエースストライカーとして活躍し、U-18(18歳以下)日本代表経験もある。技術だけでなく戦術理解も早い。「もっと連係を磨かないと、ワンタッチで素早くつなぐ(徳島らしい)攻めができない」と真摯(しんし)に課題に向き合っている。

 渡井とU-18代表で経験を共にしたのが浦和ユース出身の井澤。精度の高いパスと競り合いの強さが持ち味だ。ボランチで起用されて相手攻撃陣と体を張る場面も多く、本人は「なかなか大変」と苦笑いするが、「球際の強さがある」と首脳陣の評価は高い。

 31日に出身地の宮崎県綾町で行われた甲府との練習試合でも、家族や少年サッカークラブ関係者の応援を背に攻守で存在感を見せた。練習後は主将の岩尾に戦術面の教えを請うなど、貪欲な姿勢も光る。

 2人が「シュート力がすごい」と口をそろえるのが坪井。富山一高のエースストライカーとして高校世代のプリンスリーグ北信越地区で23得点を挙げて得点王に輝いた。学業のため宮崎キャンプには参加していないが、これまでの練習では両脚から繰り出す強烈なシュートを披露している。

 同年代の存在は互いに良い刺激になっているようだ。「練習で(他の2人が)いいプレーをしていたら、自分も頑張ろうと思う」と渡井。井澤は「ドリブルやシュートなど、それぞれ特長がある。一緒にプレーしていて本当に楽しい」と充実感をにじませる。

 昨年加入したMF小西、2種登録されている高校2年の藤原志龍(17)を合わせると、10代は5人と選手全体の6分の1を占める。彼らが厳しい昇格争いの中でどう成長し、輝きを放つのか。見逃せない今季のポイントになりそうだ。