西川公也農相が、政治資金問題の責任を取って辞任した。

 西川氏が代表を務める自民党支部が、国からの補助金交付が決まっていた砂糖メーカーの団体「精糖工業会」の関連会社や、地元・栃木県内の木材加工会社から計400万円の寄付を受けていたことが相次いで発覚し、政治資金規正法に抵触すると、野党の追及を受けていた。

 辞任理由について、西川氏は「内閣に迷惑を掛けてはいけない」と述べた。

 西川氏をめぐっては、衆院選前から、農業系政治団体から受け取った政治資金の収支報告書への記載漏れなど、不明朗な処理が指摘されており、辞任は当然だろう。

 西川氏が担当している環太平洋連携協定(TPP)参加交渉や農協改革は、安倍晋三首相が今国会で最優先課題に掲げた重要政策である。

 政権にとっては大きな打撃であり、政策への影響も懸念される。任命した安倍首相の責任は重い。

 昨秋の小渕優子前経済産業相、松島みどり前法相に続く閣僚辞任であり、国民の政治不信が高まるのは避けられまい。

 砂糖はTPP交渉で、コメや麦などと並び日本が関税撤廃の例外とするよう求める重要5項目の一つに位置付けられている。精糖工業会側から寄付があった当時、西川氏は自民党TPP対策委員長を務めていた。

 野党は「交渉の駆け引きにカネが動いたと捉えられても仕方がない」と、追及を強めてきた。これに対して、西川氏は「違法性はない」と繰り返すばかりで、国民の納得を得られたとは言い難い。

 辞任で問題の早期幕引きを図ることは認められない。西川氏には、きちんと説明責任を果たすことが求められている。