那賀町鷲敷地区の約8割に当たる千世帯余りで、21日から水道水が出なくなり、住民生活に大きな影響が出ている。
 
 町は役場本庁舎などでの給水や、要援護者に水を届けるなどの対策をしているが、不安は尽きない。
 
 住民の健康が損なわれないよう万全を期すとともに、一日も早く復旧させてもらいたい。
 
 鷲敷地区では二つの谷川から浄水場に水を引き入れて、各戸に給水している。
 
 町は渇水が断水の原因だと説明しているが、国土交通省那賀川河川事務所によると、鷲敷地区の20日までの1カ月の降水量は、過去17年間の平均値より24%少ないだけだという。
 
 記録的な少雨でもないのに、なぜ水がなくなってしまったのか。町は水道管などから漏水している可能性もあるとみている。原因の究明を急ぎ、再発防止策を講じなければならない。
 
 住民からは、町の対応の甘さを指摘する声が出ている。
 
 町が断水を周知したのは、前日の20日夕だった。1月末から節水を呼び掛けていたが、切迫した事情は伝わっていなかったようだ。
 
 もっと早い段階で詳しく説明ができなかったのか。断水する前に、他から浄水場に給水するなど打つ手はあったのではないか。疑問は少なくない。
 
 那賀高校が休校し、鷲敷小・中学校は給食を取りやめた。
 
 そうした中、阿南市などが給水車を出し、県も職員を派遣するなどしている。支援に全力を挙げたい。