「政治とカネ」をめぐる与野党の攻防を、先日始まったプロ野球オープン戦に例えるなら、エラーの目立つ凡戦というべきか

 補助金を受ける企業側から閣僚への寄付が相次いで発覚する中、安倍晋三首相と岡田克也民主党代表に問題が飛び火した。この問題では、指摘のたびに政治家は「知らなかった」「違法性はない」と異口同音に繰り返したが、2人の反応も予想にたがわなかった

 どちらにとって痛いかというと、岡田氏の方だろう。西川公也前農相を辞任に追い込み、与党ペースだった国会審議で反転攻勢に出たと思った途端につまずいた。野球でいうと、ノーアウト満塁で4番打者が凡打に倒れたようなものだ

 「寄付した会社と補助金を交付された会社とは別法人」。岡田氏の事務所の釈明だ。どこかで聞いたことがあると思ったら、前農相も同じような主張をしていた。閣僚は駄目で、野党党首なら許されるのか。自らが閣僚に求めたように、岡田氏本人も説明責任を果たしてもらいたい

 「いくら説明しても分からない人は分からない」。前農相は辞任する際、こんな捨てぜりふを残した

 トップの失態でいくら民主党が気勢をそがれたといっても「分かる人」になってもらっては困る。身内をかばって、問題収束にかじを切るようなことがあれば、党勢回復など夢のまた夢だ。