火山の噴火や地震が相次ぎ、日本列島が地下の巨大プレートの動きに伴い海底へと引き込まれていく。もはや国民は、海外へ脱出せざるを得ない

 作家・小松左京さんが1973年に、小説「日本沈没」で描いた世界だ。当時、最新のプレートテクトニクス理論を駆使した作品は2度、映画化された。見るたびにSFの世界でよかったと感じる

 このところ、日本列島で不気味な動きが続くと思っていたら、小笠原諸島西方沖の太平洋プレート内部が震源とみられる巨大地震が起きた。北海道から沖縄まで広い範囲で揺れが観測されたのは、地震波がプレートを伝わったためだ

 鳴動し、火を噴き、成長し…。日本列島は生き物のようだ。小笠原諸島・西之島では火山の噴火で新島が誕生し、合体した後も拡大を続ける。昨年9月には岐阜、長野両県にまたがる御(おん)嶽(たけ)山(さん)が噴火し死者が出た。神奈川県の箱根山でも水蒸気爆発の恐れがある。そこに、鹿児島県・口永良部島(くちのえらぶじま)・新岳(しんだけ)の突然の噴火だ

 自然による大異変は遠い未来でも、過去のものでもない。1914年には桜島が大噴火し、流れ出た溶岩が大隅半島との海峡を埋めて陸続きにした

 徳島県でも南海トラフ巨大地震が発生すれば、どんな異変が起きるか分からない。まず家族で避難場所と非常用品の確認を。小さな備えが大切な人を救う。