一時期、空き地という空き地に繁茂していたセイタカアワダチソウは北米原産で、明治時代、観賞用に輸入された。大正末ごろに野生化し、戦後、爆発的に広がる

 在来植物との攻防は、人目に触れる地上だけではなかった。「たたかう植物」(稲垣栄洋著、ちくま新書)によると、セイタカアワダチソウは根から毒性物質を出す。地下では「化学兵器」を使った激しい戦いがあったのである

 物事は、見えるところだけで進んでいるわけではない。大阪市の森友学園の問題も、長い地下茎が複雑に絡み合っているのではないか。籠池泰典氏の証人喚問を聞きながら、そんな疑念を強くした

 100万円の寄付や国有地の払い下げ、特異な教育方針を掲げる小学校の認可など、籠池氏の一方的な証言だけでは、いよいよ闇が深くなるばかりだ

 国や大阪府がどういった判断をしたのか、忖度(そんたく)はあったのか、籠池氏をただしても、もとより明らかになるはずはない。関係者の名も、ぞろぞろ出てきた。ぜひ事情を聴かせてもらいたい。話の流れからすれば、偽証すると罪に問われる証人喚問という形が公平だろう

 セイタカアワダチソウは、一時の勢いを失っているそうだ。皮肉なことに、他の植物を圧倒した途端、今度は自家中毒を起こしているらしい。根があって花が咲く、植物の不思議である。