深川の八幡様として親しまれる東京都江東区の富岡八幡宮は、大相撲ゆかりの神社でもある。出張したきのう、境内を歩き、その歴史を垣間見た

 目を引くのは相撲にまつわる碑の数々。「横綱力士碑」は高さ3・5メートル、幅3メートル、重さ20トンとあって、どっしりとした構えである。発起人は第12代横綱陣幕久五郎で<文政十二年(一八二九)出雲国意宇郡出身、徳島藩、次いで松江藩のお抱え力士として活躍し…>と松木伸也著「富岡八幡宮と江戸勧進相撲」にある

 もちろん、横綱白鵬も名前を刻んでいる。2007年10月、自らのみを入れ、不知火型の土俵入りも披露した。それから10年、「昭和の大横綱」大鵬が持っていた最多優勝記録を36年ぶりに塗り替えるなど、前人未到の道を突き進んできた

 そんな「平成の大横綱」も昨年夏場所以来、賜杯を抱けずにいた。稀勢の里の昇進で4横綱時代が到来、白鵬1強時代は終わったとみられていた

 ところが、この夏場所、安定感がよみがえり、千秋楽を待たずに優勝を決めた。1年ぶりの優勝に白鵬自身も「今回はひと味違う。長かったな」と吐露した。「もう…」は「まだまだ」という声にかき消されたようだ

 白鵬の復活、高安の台頭、待たれるのは稀勢の里の復帰だ。来月9日、八幡宮で刻名式がある。心待ちにしている人は多かろう。