つるぎ高生が再現した稲田家屋敷門(写真手前)と賀島家屋敷門の模型=同校

 つるぎ高校(つるぎ町)の生徒が、藩政時代に現在の徳島市幸町にあった、徳島藩筆頭家老・稲田家と次席家老・賀島家の屋敷門の木製模型をそれぞれ完成させた。当時の絵図や文書などを調べ、50分の1の縮尺で再現した。徳島城下の様子を伝える貴重な資料となりそうだ。

 制作したのは、建築クラブに所属する建設科建築コースの2、3年生8人。指導に当たった同科の岡本和之講師(65)によると、稲田家の屋敷は新聞放送会館別館などの一帯、賀島家の屋敷は市役所一帯にあり、徳島城南側に南北に並んでいた。

 稲田家の屋敷門の模型は幅58センチ、奥行き17センチ、高さ17センチ。切り妻屋根がかけられた「薬医門」と呼ばれる形式で、左右両側に番所がある。番所の屋根は左側が入り母屋造り、右側が唐破風造り。唐破風は大名格に許される形式で、格式の高さを示している。写真は現存せず、岡本講師が当時の城下絵図や文書を考証し、大きさや建築様式を判断した。

 賀島家の屋敷門の模型は幅136センチ、奥行き20センチ、高さ17センチ。長屋の中間部に門を開いた「長屋門」形式となっている。屋敷が昭和初期まで県庁舎として使われていたため写真が現存しており、絵図も参考にした。

 両模型ともに、まずクラブ員3人が2016年1~5月に図面を作成。その後、ケヤキやヒノキを使って全員で制作に掛かり12月に完成させた。当面は校内に展示する。

 日本在来の建築物の構造を理解し、郷土の建築物に愛着や誇りを持つのが狙い。建築クラブは15年に徳島城の門扉の模型を制作しており、続いて城下の建物を再現することを計画。豪壮だった両家の屋敷に着目した。

 建築クラブ部長の安友哲平さん(17)=3年=は「細かいパーツにこだわって作ったので、仕上がりに満足している」と話した。