四国大が2017年度から、石井町を舞台に地域のまちづくりを支援する科目を創設する。学生が町に通い、空き家の利活用に向けた検討や子育てのサポートなどに取り組む。修了者には単位が与えられる。地域貢献活動を進める大学と、若いアイデアを取り入れたい町の思いが一致したもので、県内の大学が年間通して地域の現場で活動するのは初めての試みとみられる。大学と町は18日、町役場で連携協定を結ぶ。

 新設するのは「地域貢献・ボランティア活動Ⅰ、Ⅱ」。全学生が学年や学部にこだわらず選択できる。1年間で4年制が計60時間、短期大学部が計30時間、石井町を「教室」に活動する。

 17年度は、空き家の利活用を検討するほか、幼稚園の時間外預かり保育や学童保育のサポート、発達障害児や外国人児童などの学習支援を行う。担い手が減っている夏祭りやイルミネーション行事の活性化策もテーマに挙がっている。

 町役場1階の空きスペースを学生の活動拠点にし、それぞれの内容に応じた担当教員が指導や助言をする。学生の交通費などの諸経費は町が負担する。

 少子化で各大学が生き残りを図る中、四国大は、地域に貢献する人材を育成するため現場の教育ができる自治体を求めていた。大学から近く、農業や伝統文化など教育のテーマが豊富な石井町に打診し、町も「若い力やアイデアが入り活気づく」と賛同した。

 昨年4月に小林智仁町長と松重和美学長が町役場で初めて会い、具体化を進めていた。 四国大は「これまで教授や学生が個々に地域に出ていくことはあったが、大学全体として地域教育を進めるための一歩。住み良い石井町のまちづくりに貢献し、町のシンクタンクのような役割も担いたい」とする。小林町長は「学生には新鮮な感性や行動力を発揮してもらい、若者に選ばれる町につなげたい」と期待を寄せた。