人形浄瑠璃の振興策を論文にまとめた池上さん=徳島市の阿波十郎兵衛屋敷

 鳴門市大麻町出身の首都大学東京大学院生、池上夏未さん(24)=東京都八王子市=が、阿波人形浄瑠璃の振興策として、若い女性ファン「浄瑠璃女子」を育てようとの提言を論文にまとめた。「傾城阿波の鳴門」のお弓がツイッターでつぶやいて情報発信するなど、若者ならではのアイデアが盛り込まれている。

 池上さんは大学院システムデザイン研究科で、山ガールやカープ女子といった若い女性のブームを研究している。子どものころ、通っていた大津西小学校の近くに人形師大江巳之助の工房があり、人形浄瑠璃を身近に感じて育ったこともあって研究の題材に取り上げ、2014年から徳島に通って振興策を探ってきた。

 論文で池上さんは、浄瑠璃女子を育てる方法の一つとしてツイッターの活用を提案した。運営主体は県や阿波十郎兵衛屋敷などの団体でもいいが、アカウントは「お弓」として発信し▽お弓が若者の関心を引く話題をつぶやく▽お弓の人形がヨガのポーズを取るといったインパクトのある動画を投稿する▽女らしい人形の動きを紹介する-など、関心を集める情報を頻繁に見られるようにするとした。

 他に「クリスマスに人形浄瑠璃」「バレンタインに人形浄瑠璃」など、現代的な要素を盛り込んで身近さを印象付ける仕掛けの大切さを指摘。「社会を大きく巻き込むには、しっかりとしたイメージ戦略が必要」と訴えている。

 研究に協力した阿波十郎兵衛屋敷が池上さんに呼び掛けて同所で発表会を開き、約45人が参加した。県文化振興課の大崎理英専門員は「興味深い提案。施策として検討したい」と感心していた。

 池上さんは「人形浄瑠璃がブームになることで、観光客が阿波踊り期間以外にも徳島を訪れるようになってほしい」と話している。