筒描の技法で図柄を描く古庄さん=徳島市南佐古六番町の工房(市教委提供)

 徳島市教委は27日、藍染職人の古庄輝亘(てるわたる)さん(72)=同市南佐古六番町=の藍染技法「筒描(つつがき)阿波藍染」を市無形文化財に指定した。県内では古庄さんのみが使う技法であることや、技術力の高さを評価した。無形文化財の指定は、古庄さんの弟紀治さん(69)=同市佐古七番町=の藍染技法「阿波藍の注染(ちゅうせん)」に続き2件目。

 筒描は、円すい形の和紙に入れた防染のりを搾り出して布地に図柄を描く技法。布を染めると、のりの部分に白い模様が浮かび上がる。他の技法に比べ、デザインの自由度が高い。少なくとも平安時代から伝わり、明治時代は盛んに行われていたが、昭和以降、染織の機械化が進むにつれて衰退した。

 古庄さんは徳島市の染織家高島岩吉氏に技法を学び、1984年から自宅の工房で創作活動を本格化させた。鳳凰(ほうおう)や竜、獅子、鶴亀などを描いた吉祥(きっしょう)文様の作品が多い。指定について「大変うれしい。高島さんのおかげ。今後も阿波藍の美しさや伝統を守り、後世に伝えていきたい」と話した。

 今回の指定で、市の指定文化財は43件となった。