膨らんだ巣で寄り添う2羽=29日、鳴門市大麻町(浅野由美子さん提供)

 鳴門市大麻町に居着いているコウノトリのペアがここ数日、巣作りを本格化させている。29日も巣材を電柱の上にせっせと運ぶ姿が確認された。昨年より1カ月ほど早い。専門家は繁殖期に入ったとみており、昨年に引き続いての産卵に期待が高まっている。

 複数の観察者によると、2羽はここ数日、朝早くから夕方まで巣材を運んでは、くちばしで形を整えている。29日には厚さ約1メートル、直径約2メートルに膨らんだ。交尾の兆しとされる、雌の上に雄が乗る「マウンティング」も頻繁に行われている。巣の上でくちばしを鳴らす「クラッタリング」や、首をそらせる動きもみられるという。

 観察を続けている浅野由美子さん(43)=鳴門市大麻町桧、パート従業員=は、雄の「求愛ダンス」を数回目撃した。雄が雌に向かって羽を広げ、反復横跳びのように左右に動く。浅野さんは「最近は『恋ダンス』と呼んでいる。雄の不器用な動きがほほ笑ましい」と話していた。

 日本野鳥の会県支部は「ツルが同様の求愛ダンスをすることがあるので、コウノトリもそうかもしれない。巣が短期間で大きくなったことから、本格的な繁殖期に入ったと見て間違いない。刺激しないよう、近づかないでほしい」としている。