鳴門競艇場の運営のため公有水面使用協力費を漁協に支払ったのは違法として、鳴門市議ら2人が市企業局長らを相手取り、2013年度に鳴門町、新鳴門両漁協に支払った計860万円の賠償などを求めた住民訴訟の控訴審判決が31日、高松高裁であった。生島弘康裁判長は、両漁協にそれぞれ430万円の返還を求めた上で計860万円を市に賠償するよう企業局長に命じた一審徳島地裁判決を支持し、市側の控訴を棄却した。

 両漁協への協力費を巡っては、11、12両年度に支出した計1900万円についても違法とする地裁判決が16年2月に確定しており、13年度分の支出に対しても再び市側敗訴の司法判断が下された。

 判決理由で生島裁判長は、市が水面を占有していることで漁協に支障を与えているとは言えず、協力費の支出は違法と指摘。「必要性を検討せず漫然と支出に及んだ局長の責任は大きい」とした。

 13年度の協力費860万円のほか、違法支出との判決が確定した11、12両年度の協力費の返還請求権などを放棄する議決を16年4月に市議会が行ったことも「裁量権の乱用で違法」と結論づけた。

 原告の1人の潮崎焜及市議は「主張通り認められて満足できる判決。市は司法の判断を厳粛に受け止めてほしい」と述べ、市は「弁護士とも協議し、判決内容を精査した上で今後の対応を検討したい」とコメントした。