箱眼鏡で海中をのぞき込む漁師=美波町恵比須浜沖

 美波町に早春の訪れを告げる伝統漁法「イサリ漁」が1日、同町恵比須浜の沖合で始まった。

 イサリ漁は、漁師が舟から木製の箱眼鏡で海中をのぞき、先端に鍵型の金具が付いた竹ざおを使ってアワビやナマコなどを採る。海部郡の各地で行われていたが、現在は美波町以外でほとんど見られなくなっている。

 午前8時すぎ、日和佐町漁協の組合員が5隻の舟で水深2メートルの沖合へ。長さ4メートルの竹ざおと舟を巧みに操って、岩場に潜む獲物を狙った。

 初日は、アワビ20キロが水揚げされ、例年並みの1キロ5千円前後で取引された。

 漁期は5月10日までだが、水温の上昇とともに海中の視界が悪くなるため、例年、3月下旬には漁を終える。