パソコンの技術習得に励む「ハッピーバレーPCクラブ」のメンバー=神山町下分の喜来谷

 神山町の60~80代の住民がパソコンを楽しく学ぶサークル「ハッピーバレーPCクラブ」を立ち上げ、活動している。町内は情報通信網の発達によってIT企業が進出する一方、IT機器になじみの薄い高齢者が多く、世代間の”情報格差“も生じている。メンバーは「高齢者もITに取り残されまい」と、フェイスブックなどのSNS(会員制交流サイト)も使いこなし、生活の幅を広げている。

 メンバーは主に60代後半で最高齢は82歳。仕事を引退した人や農業一筋で生活してきた人ら12人(男性10人、女性2人)だ。中心メンバーの林洋一さん(68)=同町下分、木工業=が喜来谷地区に構えた工房で活動していることから「ハッピー(喜ぶ)バレー(谷)」と名付けた。 結成は3年前で、県シルバー大学校などでパソコン技術を取得した林さんが、IT化の進む神山で高齢者が取り残される状況を憂い、友人に呼び掛けた。

 月2回、林さんらがボランティアで指導し、IT機器の使い方や活用方法を午後6時から同9時まで和気あいあいと学ぶ。大半が初心者で、初めは徳島新聞の記事をタイピングで写す練習をしたり、簡単な年賀状や名刺を作ったりしてITへのアレルギーを取り除くことから始めた。

 今ではパソコンで下調べをして旅行するなどITを生活や趣味にフル活用している。フェイスブックを通じて若者ともつながり、町内の新しい動きを知る手段にもなっている。

 メンバーの佐々木耕作さん(68)=同町鬼籠野、農業=は「調べ物がすぐできたり、家にいながら買い物ができたり、ITを通じて視野が広がった。もっと早くからパソコンに挑戦しておけば良かった」と話す。林さんは「ITが生活必需品の時代。初めから諦めている人もいるが、もったいない。サークルの活動によって、高齢者がITに関心を持つきっかけになれば」と話した。