餌のなると金時を豚に与える吉村さん=上板町瀬部

 四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスに在籍し、俊足好打の外野手として活躍した吉村旬平さん(25)=徳島市名東町2=が、飼料になると金時を用いたブランド豚「阿波の金時豚」の生産や販売に携わっている。吉村さんは川崎市出身で、「お世話になった徳島に恩返ししたい」と退団後も徳島に残った。インディゴソックス時代には独立リーグ日本一に貢献した。今度は「金時豚」を全国に広げるため汗を流している。

 吉村さんは、金時豚の生産・販売を手掛ける有限会社「NOUDA」(上板町瀬部)の社員。早朝から豚舎で豚になると金時を与える作業に励み、肉切りや金時豚専門店「アグリガーデン」での販売も担っている。

 2014年に現役引退後、徳島市内の電気工事会社に勤務していたが、16年11月に長女が誕生するのを前に、将来の生活を考えて退職した。再就職先を探していた時、現役時代から親交のあった同社の納田明豊社長(37)に一時的にアルバイトさせてもらえるよう依頼。17年1月に1週間ほど働き、「金時豚を全国にPRし、徳島を盛り上げる」という企業理念に共感した。就職を申し入れ、2月に正社員になった。

 吉村さんは、高校卒業後の2010年にインディゴソックスに練習生として入団した。12年に本格的に支配下選手となり、14年までプレーした。同年のシーズンは独立リーグ日本一に輝き、四国アイランドリーグplusのベストナインにも選ばれた。

 プロの夢は捨て難かったが、当初から独立リーグでのプレーは3年を区切りと考えていた。支配下登録されてから3年目でドラフト指名されなかったため、引退を決意した。15年に結婚し、徳島で第二の人生を歩んでいる。

 野球で培った体力や気力には自信があるが、慣れない仕事に苦労は絶えない。特に、豚を移動させる時の扱い方が難しいと言い、「力だけではだめで、こつを勉強しなければいけない。現役時代のように元気を出して頑張りたい」と話している。