昨年に続き産卵したとみられるコウノトリのペア。立っているのは雄=午前9時20分ごろ、鳴門市大麻町

 コウノトリ定着推進連絡協議会は22日、鳴門市大麻町のコウノトリのペアが16日までに初卵を産み、18日から本格的な抱卵に入ったと推定されると発表した。同ペアによる産卵は昨年3月に続いて2度目。兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)が協議会の調査データと、巣近くに設置した観察カメラの映像を基に確認した。ふ化は3月20日前後とみられ、ひなが誕生すれば豊岡市とその周辺地域以外では初めての野外繁殖となる。

 協議会がJA徳島北板東支所で記者会見を行い、竹村昇会長と三宅武啓発部会長が、産卵と本格的な抱卵と推定するに至った根拠や経緯を説明した。

 それによると、郷公園の基準では、1日7時間以上の調査で2羽ともに10分以上巣を離れず、調査時間の50%以上巣に伏せていたら産卵の可能性が高く、巣に伏せる割合が80%を超えれば本格的な抱卵に入ったとしている。

 15日は調査時間が7時間未満だったが、2羽が巣に伏せていた割合は73%。16日は7時間以上の調査時間で54%だった。また、18日から21日にかけて4日連続で80%以上巣に伏せていた。

 さらに、郷公園などが協議会から送られてきた映像で、巣内でのペアの動きを確認。くちばしで卵をつついて動かす「転卵」や、体を揺すりながら座る抱卵時の伏せ方が見られたことから、郷公園が21日夜、産卵と本格的な抱卵に入っていると最終判断した。

 抱卵時期はペアは非常に神経質となるため、協議会は「巣から半径400メートルの立ち入り制限区域で撮影や観察をしないよう、改めてお願いしたい」と呼び掛けた。

 ペアは2015年2月ごろ、鳴門市に飛来。昨年3月には豊岡市と周辺地域以外で初めてとなる野外での産卵を果たした。しかし、ペアの採餌と抱卵のバランスが崩れたことで繁殖は失敗に終わった。