民間事業者らのノウハウを活用する指定管理者制度について徳島県内では佐那河内村を除く23市町が導入し、2016年度は計626施設に上ることが徳島新聞の調査で分かった。制度が始まった03年度の46施設と比べて、14年間で約13倍に増えている。多くの市町が住民サービスの向上や財政効果があったと回答したものの、約半数の10市町が具体的な効果の額を集計しておらず、検証が不十分な現状もうかがえた。

 市町村別では徳島市の222施設が最も多く、阿波市68施設、美馬市49施設と続いた。図書館や宿泊施設、公園など多岐に及び、集会所や公民館が多くを占めた。阿南市は2施設にとどまり、佐那河内村は「収益性のある施設がない」として導入していない。

 指定管理者は民間企業が57、第三セクターが32、NPO法人が19などで、自治会などの「その他」が272と最多だった。

 指定管理者制度の導入では、人件費の削減や管理の効率化に伴う財政効果や、豊かな発想と機動力に基づく住民サービスの向上が期待された。財政効果額の集計・把握については、12市町が「している」と答えた。

 導入後から15年度までの累計額としてまとめていたのは、5市町。三好市が約8億2200万円、藍住町が約8億円、神山町が約4億4700万円、鳴門市が2億6千万円だった。那賀町は8施設分で4億3千万円とした。

 このほか、徳島市が年平均で約2億1千万円、吉野川市が10年度以降に新規導入した9施設で約2億円、美馬市が06年度からの4年間で1億8千万円、阿波市が10年度からの5年間で1億6900万円などと示した。

 集計・把握を「していない」のは、つるぎ町や海陽町など。理由について美波町は「経営的に問題のある施設はないため、検証はしていない」とした。東みよし町は、施設開設時から導入しているため比較ができないとした。

 サービスの向上では、阿波市の久勝保育所で保育開始時間が30分早まったほか、つるぎ町の宿泊施設「ラ・フォーレつるぎ山」で1泊2食付きの料金が1万1千円から7500円に引き下げられた。鳴門市の文化会館は指定管理者が「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」となり、お笑いイベントなどの自主事業が展開されている。

 今後の方針では、17市町が「現状の施設数を継続」、6市町が「増やす」とした。「減らす」はなかった。