利用者への対応方法などを確認するスタッフ=小松島市大林町奥林

 がん患者がゆったりと過ごしたり、悩みを打ち明けたりできるサロンが小松島市大林町で昨秋から月1回開設されている。NPO法人あわホームホスピス研究会(同市)が設けた「ピアプレイス暖」で、場所は病院ではなく、住宅販売会社のモデルハウス。これまで4回の開設日に計10人ほどが訪れ、自宅にいるような雰囲気の中、スタッフに相談するなどして過ごした。

 研究会の五反田千代理事長(56)=同市中田町千代ケ原、保健師=によると、がん患者は自宅のように気兼ねなく過ごせる場所を地域に求めているという。県内に患者が集うサロンは他にもあるが、多くが病院や福祉施設の一室に設けられる。五反田さんはサロン開設に当たり、自宅に近い環境にこだわった。

 場所を探したところ、県内の住宅販売会社が小松島市大林町奥林に設けているモデルハウスを無償で借りられることになり、昨年10月15日に開設。名称には「患者らの体と心の痛みを癒やす暖かい場所になるように」との思いを込めた。

 傾聴の訓練を受けたボランティアスタッフが、がんの症状や必要な支援に関する個別相談に乗っている。家族や親しい友人には話しづらい治療に対する漠然とした不安などを吐露する人も多い。

 4回目の開設日だった1月21日に訪れた男性患者は、30分ほど入り口近くの席で、がん治療の副作用である口内炎や脱毛、吐き気などへの対処法を載せた資料を読み込んだ。自身のがん体験を五反田理事長に語って帰った男性患者もいた。

 闘病体験記や緩和ケアに関する書籍約40冊を備えた図書スペースで情報収集することもできる。今後、当事者同士が語り合う「ピアサポート」にも取り組むことにしている。

 五反田理事長は「苦しい時に訪れ、悩みを吐き出してほしい。一緒に考え、できるだけの支援をしたい」と話している。

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 開設日は毎月第3土曜の午前11時~午後3時。次回は3月18日。問い合わせは研究会<電080(6283)1152>。