食と農業をつなぐ新拠点「かま屋」でビュッフェを楽しむ関係者=神山町神領

 神山町の農業と食文化を守る官民による「フードハブ・プロジェクト」で、拠点となる食堂「かま屋」が同町神領に完成し、1日、オープニング式典があった。地元の食材を中心にした料理やパンを提供し、住民が食べることで町の農業を応援する地産地消の循環づくりを目指す。営業は3日から。

 かま屋は、空き店舗(鉄筋平屋120平方メートル)を改装して50席を構えた。東京で料理の腕を磨いたIターンの細井恵子料理長(38)が地元の食材を生かした和洋中の主菜1品と副菜4品を毎日用意する。

 営業時間は木金土曜が午前8時~午後9時半、火水日曜が午前8時~午後5時。

 店名は、かまどがあった神山の家々の台所の通称「かま屋」に由来。町の台所を目指し、かまど3基で炊飯する。町の稲わらの灰を釉薬(ゆうやく)に使った大谷焼を食器にしたり、町産スギの割り箸やいすを使ったりして細部まで神山色にこだわる。

 販売店「かまパン&ストア」(木造平屋60平方メートル)が併設され、毎日食パンやあんパンなど18種類前後を計250個並べるほか、野菜や徳島ならではの食材、調味料を50種類以上そろえる。営業は午前10時~午後7時。食堂、販売店とも月曜定休。

 プロジェクトは町にサテライトオフィスを置くウェブ関連事業のモノサス(東京)と神山町、地方創生戦略を進める「神山つなぐ公社」が推進している。拠点整備費は総額1億255万円で、財源は全額町費。

 式典には後藤正和町長ら約50人が出席。テープならぬ「稲わらの縄」をカットし完成を祝い、料理が提供された。支配人を務めるモノサスの真鍋太一さん(39)=愛媛県出身=は「日常的に親しんでいただける施設にしたい」と話した。