海陽町の山間部で、空き家を狙ったとみられる空き巣が相次いでいる。ここ2週間で少なくとも7軒の空き家で窓ガラスが割られたり、施錠した扉が開けられたりした。侵入して金品を盗もうとしたと思われるが、居住者がいないこともあって被害額は分かっていない。県内では空き家が増えており、捜査関係者は同様の被害が広がる恐れもあるとみて警戒している。

 捜査関係者や地域住民によると、海陽町では2月19日以降、平井地区4軒、久尾・船津地区3軒の空き家で、窓ガラスが壊れるなどしているのを、地域の民生委員らが見つけた。

 所有する空き家に侵入された町内の60代男性によると、勝手口の窓が割られて衣類の入ったたんすの引き出しが開けられ、押し入れに置いていた手提げ金庫がなくなっていた。金庫にお金が入っていたかどうかは分からないという。

 他の空き家も今のところ、金品などの被害は確認されていないが、人が長年住んでいない家では被害の特定が難しいという事情もある。

 平井地区では、集会所の「平井集会センター」で、普段は施錠されている2カ所の扉が開いたままになっているのに住民が気付いた。また同地区の民家では、家主が外出中に窓ガラスが割られていた。

 いずれも荒らされたり物が盗まれたりした形跡はなかったが、同地区に住む高齢男性は「自宅に入られないか不安で仕方ない。この辺りはお年寄りばかりで、暴力を振るわれたら太刀打ちできない」とおびえていた。

 牟岐署は「捜査に影響がある」として被害件数や被害額を明かしていないが、「事案は認知し、被害状況の確認と周辺の聞き込みを行っている」としている。

 海陽町まちみらい課によると、2009年度の調査では町内1万317戸中、空き家が673戸(6・5%)あった。徳島新聞のまとめでは、昨年11月時点で県内に7千戸以上の空き家がある。