伐採体験イベントで、参加者にチェーンソーの使い方を指導する春田さん(左)=美波町山河内

 美波町の住民が、同町山河内地区で観光客に里山の暮らしを体験してもらう「椿谷自然体験プロジェクト」をスタートさせた。所有する田んぼや山林を使い、田植えやユズの収穫、まき割りなど、四季折々の営みが体験できる催しを定期的に開く計画。過疎や高齢化が進む地区の活性化につなげる。

 プロジェクトは同町山河内の農業春田裕計さん(58)が発案し、地区内外の住民に協力を呼び掛けた。

 2月上旬には、第1弾として木の伐採を体験する「まさかのまさかりイベント」を無料で行い、同町と徳島市から20~60代の男女10人が参加した。住民が所有する同地区の山林(20アール)で春田さんから教わり、高さ2メートルのウメやクリの木のほか、20メートルの巨大なスギをチェーンソーで次々に切り倒した。

 春田さんと共にイベントを企画、運営した鈴木健宏さん(29)=同町奥河内、飲食店経営=は「普段はできないような体験ができて面白かった。もっと参加者が増えるようプロジェクトに協力していきたい」と話した。

 春田さんは日和佐川上流域に田んぼや畑、山林など3万平方メートルを持つ。海部郡内で体験型観光を進める「南阿波よくばり体験推進協議会」の民泊も受け入れており、耕作放棄地や空き家が目立ってきた地区を活性化させたいと考え、昨年からプロジェクトの構想を練っていた。

 構想では、観光客らに地区の農家に民泊して、季節に応じた体験をしてもらうことを目指す。地元住民らの協力を得ながら山菜採りや川遊び、稲刈りなどを順次企画し、地区在住の陶芸家に依頼して陶芸体験もできるようにする。

 次回は未定。会員制交流サイト「フェイスブック」に立ち上げた専用ページで、告知や募集を行う。

 春田さんは「子どもからお年寄りまで、世代を問わずに体験や遊びに没頭できる地域にしたい」と意気込んでいる。