「モテクリエーター」なる仕事がある。女の子の「モテたい」という気持ちを誰よりも応援する役割を担っているらしい。元アイドルの「ゆうこす」こと菅本裕子さんが、肩書として使っている

 動画投稿サイトや会員制交流サイトを通じて化粧やファッションの情報を発信し10代、20代女性の絶大な支持を集めているそうだ。モテるには努力が大事。それが持論。消費者に影響力を持つ「インフルエンサー」の一人である

 人気アイドルグループHKT48の元メンバー。挫折し、実家でニート生活をしていた2016年、思い切って起業した。「モテたいと口にすると反感を買うことが多い。本当はそう思っている人の背中を押してあげたい」

 かつて、「モテたい」は、もっとちまたにあふれていた。男の子も「モテたい」からギターを弾き、バイクや車に乗り、踊り、スキーへ行った。「草食系」だの「恋愛はリスク」だのといった言葉が横行する昨今。若者が持つエネルギーを、何が吸収しているのか

 「モテたい」と言えば軽薄なようだけれど、さらに大きく人類史のスケールで見れば、社会の原動力ともなってきた。国を傾けるほどの美人、なんてのもいたのである

 本音をくすぐって成功した菅本さん。デフレからの脱却も、小難しい金融政策より、案外、本音の復権こそが近道か。