徳島市の阿波踊りに多額の累積赤字が生じている問題を巡り、徳島市が主催者の一つである市観光協会の破産手続き開始を、徳島地裁に申し立てたことが1日、関係者への取材で分かった。市は、協会が金融機関から借り入れた4億3600万円の損失補償をしており、債権者としての立場で行った。申し立ては1日付。

 協会は、金融機関から2月16日までの返済を求められていたが、返せないことを伝えている。

 関係者によると、協会が返済しない意向を示した後、金融機関から市に対して、借入金から協会の預金分などを差し引いた約3億8千万円の弁済を求める通知が届いた。

 借入金には既に、遅延損害金が発生している。市は弁済額を確定させ、市側の負担がこれ以上膨らむのを防ぐため、破産手続き開始の申し立てに踏み切ったとみられる。

 破産開始が決定すれば、市観光協会は解散することになる。

 市は2月7日、累積赤字を調べた調査団が報告書で「協会が阿波踊り事業を継続することは困難」としたことを受け、本年度限りで借入金への損失補償契約を結ばないことを決め、協会側に通知。同月9日には、協会の保有財産が減る前にできるだけ返済に充てるため、清算手続きに入ることを求めたが、協会側は「今後も協会を存続させ、赤字解消に向けた改善を図る」などとして拒否していた。