東みよし町は2018年度、町内の空き家を活用した住み替え支援に県内で初めて乗り出す。足腰が弱るなどして山間部での暮らしが難しくなった高齢者らに、平野部の空き家を提供するといったケースを想定。今後、活用できる空き家を調査してデータベースを構築し、不動産業者らと協力して転居を望む人に紹介する。

 町企画課を窓口に、山間部の高齢者や障害者、低所得者層のほか、自宅が手狭になった子育て世帯などに対し、主に平野部の空き家を紹介する。町外からの移住希望者にも対応する。

 町は14年に大雪に見舞われ、電線切断で停電したまま数日間孤立する世帯が出た。その後、山間部のお年寄りらから「災害時の不安が募った」との声が寄せられたため、転居先の提供などを検討し、今年1月に町空き家等対策協議会を設立。社会福祉協議会や商工会、建築士会、司法書士会など関係機関と共に具体的な中身を協議している。

 町によると、介護を必要としない高齢者が施設に入所するには金銭的負担が大きいほか、賃料の安い町営住宅は「同居人が必要」などの制約があり、入居は難しい。

 治安や防災上の問題がある「特定空き家」になる恐れがあるとされたのは13年時点で町内に377戸。町は人が住まなくなってから早い段階で空き家を活用することで、放置されて老朽化が進むのを防ぎたい考えだ。

 町企画課の藤原和代課長補佐は「慣れ親しんだ家で暮らしたいという思いの一方で、将来に不安を覚えているお年寄りもいる。困っている人の役に立てればうれしい」と話している。