三浦しをんさん

 全国公募の掌編小説コンクール「徳島新聞阿波しらさぎ文学賞」(徳島新聞社、徳島文学協会主催)の授賞式が9月9日、徳島市の徳島新聞社で行われる。記念行事として芥川賞作家の吉村萬壱さんと玄月さん、直木賞作家の三浦しをんさんをゲストに文学トークを開く。

 阿波しらさぎ文学賞では、徳島をテーマにした掌編小説を6月10日まで募集。吉村さんを選考委員長に8月に最終審査が行われ、大賞の阿波しらさぎ文学賞、徳島出身者および徳島在住者から選ぶ徳島新聞賞、25歳以下から選ぶ徳島文学協会賞が決まる。

 授賞式の後、受賞者3人とゲスト作家3人が受賞作や文学をテーマに意見を交わす。

 吉村さんは父親が小松島市出身で、幼い頃から徳島を訪れていたという。「徳島を舞台に小説を書いたことがありますが、明らかに独特の雰囲気が滲(にじ)み出てきて、これは何だろうと思いました。受賞作を皆さんと共に読み解くことで、徳島の文学的魅力に迫れたらと思います」と語り、多彩な小説の応募に期待を寄せる。

 玄月さんは「文化芸能が盛んな徳島に新たに文学賞が誕生し、徳島の魅力がさらに広められていくことになるでしょう。徳島の文化と情緒を織り込んだ活(い)きのいい小説を期待します。授賞式でどんな話ができるのか、楽しみでなりません」。

 三浦さんは「先日、徳島にお邪魔して、人形浄瑠璃などさまざまな文化が今も継承され、身近に息づいていることを感じ、すっかり魅了されました。小説についておしゃべりできるのを楽しみにしております」と話している。

 よしむら・まんいち 1961年松山市生まれ。2003年「ハリガネムシ」で芥川賞。他に「ボラード病」「臣女」など。

 げんげつ 1965年大阪市生まれ。2000年「蔭(かげ)の棲(す)みか」で芥川賞。大阪で文学バー「リズール」を経営。他に「寂夜」「異物」など。

 みうら・しをん 1976年東京都生まれ。2006年「まほろ駅前多田便利軒」で直木賞。「舟を編む」で本屋大賞。他に「あやつられ文楽鑑賞」など。