2度咲きしたキンモクセイの下で遊ぶ児童=2016年10月18日、美馬市美馬町の芝坂小学校(同校提供)

 3月末に閉校する美馬市美馬町の芝坂小学校で、シンボルとなっているキンモクセイが昨秋、2度花を咲かせた。学校によると、2度咲きしたのは恐らく初めてといい、15人の全児童や教員は「最後のお祝いだ」と喜んだ。毎年秋になると、オレンジ色の花を咲かせ、甘い香りを漂わせてきたキンモクセイ。閉校後も校内に残り、地域のシンボルとして子どもたちを見守り続ける。

 キンモクセイは、校庭やバックネット裏などに4本あり、高さは5~7メートルの大木。昨年は、4本とも例年通り9月末に咲き、花が散った約2週間後の10月18日、4本のうち2本で再び咲いているのを、登校した児童や教員が次々に見つけた。

 6年の梶野莉貴君(12)は「キンモクセイの匂いに気付いた」と当時の状況を話す。

 県立博物館の茨木靖学芸員(45)は「気温の上昇により2、3度咲くという論文もあり、気温が影響したのではないか」と推測する。

 学校によると、いつどのような目的で植えられたかなどは不明。ただ、1985年に撮影された学校の写真に写っており、少なくともこの頃には植えられていたようだ。

 代々児童に親しまれ、最も校舎に近いキンモクセイの下にはベンチや机が並べられている。夏場は木陰でスイカ割りをしたり、休み時間には一輪車で木の周辺を回ったりして「憩いの場」となっている。

 閉校後もキンモクセイを移転させる予定ははない。6年の山本千尋さん(12)と藤岡彩華さん(12)は「これからも花を咲かせて続けてほしい。閉校になってもキンモクセイを見に来たい」と話した。

 芝坂小は、1878年に創立。児童数の減少に伴い、同市美馬町の他の4校と共に統合され、4月からは美馬中学校に隣接して美馬小学校が新設される。