講演要旨を電子書籍にして出版した学生=徳島市の徳島文理大

 徳島文理大の学生が、徳島市の同大で行われた公開講座の講演要旨を収録した電子書籍を出版した。過去10年に登壇した約60人の中から、NPO法人グリーンバレー(神山町)の大南信也理事長ら5人分を収録している。

 題名は「私たちが魅了されたひと まち しごと」(徳島文理大学電子出版研究会刊)。2007~16年の登壇者のうち、大南理事長のほか、葉っぱビジネスの販売を支援する「いろどり」(上勝町)の横石知二社長、種苗会社河野メリクロン(美馬市)の河野通郎社長らを選んだ。

 大南理事長は、神山町が全国から芸術家やサテライトオフィス(SO)の集まる町になった経緯を説明。アートでの町おこしは当初、住民に理解されなかったと振り返り「10年、15年と続けていれば、地域の魅力を形成していきます。『神山って面白いよ』ということになれば、そこにクリエーティブな人たちの集落が始まります」と、継続の大切さを訴えている。

 講演録は毎年、書籍として刊行されているが、初期の物は入手しにくいことなどから、文理大メディアデザイン学科4年生4人が、学んできたことを生かして電子書籍にしようと昨年夏ごろに発案。過去に刊行した本の原稿をスキャンしたり、出版社から提供してもらったファイルをテキスト化したりした。うまく文字を読み込めない箇所は、一字ずつパソコンで打ち込んだ。

 代表の山陸(やまりく)真奈さん(22)は「地域を元気にしたいと思っている人に読んでもらい、視点を変えて田舎の魅力に気付くきっかけにしてもらいたい」と話している。

 Amazon(アマゾン)のKindle(キンドル)ストアで購入できる。350円。