学生に消防団への興味を持ってもらおうと開かれた出前講座=徳島市の徳島文理大

 減少する消防団員の確保につなげようと、徳島県などが、大学生に消防団員になってもらう取り組みを始めた。県内の大学を回ってPRするほか、学生の消防団活動を市町村長が認証して就職活動などでアピールできるようにする「学生消防団活動認証制度」導入を市町村に呼び掛けている。

 県によると、県内の消防団員数は減少傾向にある。2016年は1万878人で、50年前の1966年(1万9330人)の半数近くとなっている。「大規模災害時のみ」「広報活動だけ」など任務を特化した「機能別団員制度」が2005年に創設されたことなどで一時的に増えたが、数年後に再び減少に転じた。

 平均年齢も、1971年は34・5歳だったが、2015年は43・2歳と、徐々に高年齢化している。

 現在、県内の学生で消防団員になっているのは3人だけ。そこで、県と県消防協会は学生の加入を促すことにした。若者に興味を持ってもらおうと、今年2月下旬、初めて消防団をPRする出前講座を徳島市の徳島文理大で開いた。

 市消防局の秋山泰孝消防司令補(38)や市消防団本部の佐野孝夫副団長(61)らが学生約50人に消防団の活動内容や体験談を紹介した。真剣に聞いていた短期大学部1年の西崎隆太さん(19)は「消防団が災害全般で活躍していることが分かった。誰でもなれるというのを聞いて、興味が湧いた」と話していた。県は今後、他大学でも開く考えだ。

 学生消防団活動認証制度の導入も課題となっている。14年に消防庁が全国の自治体に提案し、16年4月1日時点で全国69市町村が創設しているが、県内で導入している市町村はなく、県は働き掛けを進める。県消防保安課は「まず消防団の活動を知ってもらい、そこから興味のある学生を増やしていきたい」としている。