両手を上げ、笑顔でゴールテープを切った。「とても幸せ。このレースに初めて参加し、優勝できたことをうれしく思う」。世界を代表する長距離ランナーは、走り終えた後も笑顔を絶やすことなくファンとの交流に励んだ。

レースでは競技性を高めるために招かれた選手として、先頭集団を引っ張り期待に応えた。一方、沿道の声援に気さくに応じるなど競技の魅力を伝えるとともに、初めて訪れた徳島の魅力も満喫。「少し暑くて風もあったがコースは急坂もなくバランスが取れていた。景色も良くて走りやすかった」と印象を語った。

世界記録更新となる2時間2分50秒の目標を常々、公言する。だが、記録奪還を狙った2月の東京マラソンは途中棄権。「体調不良から調整が思うようにできなかった」と振り返る。
復調を確認しようと臨んだ今回のレースで優勝し、足掛かりはつかめた。「良い気分で走ることができた。体調も戻っている」と気を良くする。

2012年のロンドン五輪は3位。20年の東京五輪に向けて完全復活が待たれるが「まずは次のシーズンのために万全の用意をするだけ」と焦りはない。

徳島について「静かですてきな都市。もてなしも素晴らしかった」と話し「来年も招待してくれるなら、ぜひ帰ってきたい。その時は(大会記録更新を)意識して走る」。28日までの滞在期間中、県内の観光地巡りをする予定だ。ケニア出身。36歳。